青少年科学館に遊びに行って、

「科学」と「技術」の関係、あるいは違いを理解するというのは、やっぱりなかなか難しいことだなと感じた。だからこそ、無限にたのしいのだが。。。

誤解を恐れずに言えば、それを説明しようと試みることは、宇宙人に男と女の関係を説明しようと試みるような感じとでも言おうか。

 

プラネタリウムの映写機たとえば、室蘭市青少年科学館にも、科学館には定番の(?)プラネタリウムがある。

これって、科学?、それとも技術?

そもそも科学って何? と問われても、「そもそも女って何?」と問われているようで、一側面を切りだせば簡単に答えられる様でいて、完全に説明することなど、不可能なような気もする。

「科学とは、現象を支配する原理を数学的に表現し、定量的に説明する体系」といった説明をつけてみても、「女とは、性染色体がXX型の二足歩行哺乳動物」という説明をしているようで、だれも十分納得したと感じないだろう。

プラネタリウムの映写機で映し出しているのは、宇宙科学の一部で、映写機そのものはレンズや光学技術のかたまりなのだが、光そのものはマクスウェル方程式や相対性理論で体系付けられた科学である。

 

SLの運転室にあるたくさんのバルブ科学館に蒸気機関車!? 鉄道記念館じゃあるまいし。と、驚いているようでは、まだまだ科学ってものを表面的にしかとらえていないのかもしれない。

蒸気機関が作り出す動力の源は、水の温度が上昇することによる液体状態から気体状態への相転移現象だが、ボイラーと配管とバルブは機械工学と流体工学の知識を駆使したもの。

ざっとこの写真をながめただけでも、14個のバルブがずらりと並んでいる。コンピュータ制御するのならいざしらず、人間が素手で操作しながら、この鉄と水蒸気のお化けみたいな塊をコントロールするために、人間工学的な知識はいったいどれぐらい考慮されたのだろうか?

青少年科学館には、そんな男と女の謎の宇宙、いや違った、科学と技術の切っても切れない関係を、大人がじっくり楽しめるテーマが、ゴロゴロころがっている。 

近々、改修されて、「青少年」という冠が取れるそうだ。これは、なかなかグッドタイミングと言うべきかもしれない。


 

(2015.3.20 Yasushi Honda)

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