オカリナユニット ThousandPower

 

2015.5.24白鳥台さくらまつり/撮影:高山幸子さん奥さんのピアノ、オルガンで伴奏をつくって歌う。そこにオカリナが入る。そして、オカリナが二本の合奏が響く。オリジナルの曲は6本。お年寄りの施設では引っ張りだこ。童謡や唱歌の要望も多い。

「息の早さが大事なんですよね」とオカリナの難しさを教えてくれた。息のスピードで音程が変わってしまう土の笛。

ThousandPowerは夫婦の音楽ユニットだ。中居力(なかいつとむ)さんと千文(ちふみ)さんのご夫婦。夫婦のデュオがうまれた切っ掛けはご主人がちょっとまいっているときに訊いたオカリナの音。力さんは、多発性硬化症で痛みやめまいが起こることがある。普段はしびれがとれない。高熱が出たときは、神経がむき出しになって記憶が飛ぶような痛みに襲われるという。親にもずっと心配されていた。

「仕事も出来ない、全く世の中の役に立っていない」

自分を責めているときにオカリナの音に出合う。すっとその気持ちが取り去られた。いつか吹いてみたいなあと思っていた。

 

 

音楽との出会いと千文さんとの出会い



撮影:荒瀬 宗之さん建物の管理の仕事をしていたときに千文さんに出合う。「なんだろう、対等に、自然に、私を受け入れる。無理しないでいられる」ご主人の魅力を話す千文さん。高校の先生をしている千文さんは生徒へのボランティア活動の指導のながれで、自分でも手話と点字の勉強をしていた。「登別手話の会」の事務局長になってしまった。会議で毎月訪れる建物の管理をしていたのが力さんだった。力さんは千文さんに一目惚れ。でも、交際を申し込むのに二年かかったという。
 

結婚すると日曜日にいなくなる奥さん。なぜかというと、音楽ボランティア活動をされていた。一緒にいたくて司会を買って出た力さん。一年間手伝っていて、どうしても自分も演奏をしたくなる。

「オカリナやりたい」

「真剣にやる?」

「はい!」

先生にも恵まれた。 髙木利正(たかぎとしまさ)さんだ。  

 

 

「今は初見がきくようになったわよね」と謙遜する力さんを千文さんが褒めていた

 

演奏直前に音を合わせるお二人。流石、息が合っている力さんは全くの素人。千文さんは小学校のときエレクトーンを習っていて、高校のときに合唱部。「合唱部で、一人では出来ないことが有るとしりました。人と会わせると素敵なものが出来ると学びました」という。楽譜の読めない力さんと初見の利く千文さんの差は歴然。力さんの猛練習がはじまる。先生に教わり、覚えた曲を千文さんに会わせてもらう。

力さんが仕事でいつも通っていた障がい児の施設「あゆみ園」でデビュー講演。2003年7月28日だった。
室民が取材に来ていて、掲載され、様々な施設から依頼がくるようになった。

今後のイベント出場予定はこちらから 一緒に喜べる幸せ

(2015.5.4Mikio Sugiyama

 

Front Pageへ戻る