ここでは、田中家住宅鋳物工場 について紹介します。

在所 枚方市藤坂天神町5番1号 
種別 府指定文化財 有形文化財 建造物
指定 昭和48年03月30日
所有 枚方市

【ポイント】

①.田中家は、奈良時代から代々鋳物師(イモジ)として繁栄してきた。

②.昭和40年に、山之上(意賀美神社東側)にあった工場を廃業し、工場と住宅を枚方市に寄贈。

③.昭和59年(1984)にこの地に移設して「枚方市立旧田中家鋳物民族資料館」として開館。

④.建物の内部には、鋳物工場の仕組みが詳しく説明文と模型で展示されている。

⑤.同時に、代表的な鋳物製品と製品写真多く展示されている。

【関連写真】

 移築鋳物工場家屋2018_03_14 金只  

​【補足説明】

①.入口案内板より

 工場は江戸時代後期の建物で、桁行12間、梁行5間半、火を使う仕事の性格から屋根は最初から本瓦で葺き、窓は格子となっている。内部には中央に甑(コシキ)(溶解炉)を据え、その上壁土で塗り込めた風袋(換気孔)を設け、土間は鋳型を造る型場、土壁で仕切った裏側は踏鞴場(タタラバ)(ふいご)になっている。  昭和57年2月 大阪府教育委員会

②.枚方市ホームページより

 田中家は、河内鋳物師として代々鋳造業を営んできました。枚方市は、枚方上之町にあった鋳物工場と主屋の寄贈をうけ、藤阪に移築復原し旧田中家鋳物民俗資料館として開館しました。主屋は桁行8間・梁行4間半、切妻造本瓦葺で、鋳物師という火を扱う職業の性格上、建築当初から瓦葺でした。工場は桁行12間・梁行5間半、寄棟造本瓦葺で、近世の鋳物工場として全国に例を見ない珍しい建築遺構です。主屋の建築年代は元文4年(1739)を下限とし、工場もあまり隔たりのない時期の建築と考えられます。工場は昭和48年3月30日に、主屋は昭和50年8月27日に有形文化財に指定。

【参考情報】

Localwiki:鋳物資料館展示内容