七段坂 について知っていることをぜひ教えてください

旧室蘭(陣屋・本室蘭)から知利別までの間には,イザベラ・バードも通ったと思われる古道がありました.

明治時代初期に,札幌本道を着工するにあたり,当初室蘭から虻田方面へぬけて中山峠を越えて札幌へ通じるルートが検討されました.しかし,森からトキカラモイに着いてからイタンキのそばを通って幌別へぬけるルートに急遽変更されたという経緯があります.

昭和五年の室蘭の地図

それを記述した新室蘭市史第1巻648ページに,その理由の一つとして旧室蘭から知利別までのルートに坂が多く険しいということが上げられています.以下に新室蘭市史から,その部分を一部引用します.

「室蘭村の地形は北から南にかけて数本の水流があり,それが丘陵をえぐりとって渓谷をなし,道路はこの渓谷を横切って室蘭からチリベツまで上り下りすること七回,通称”七段坂”とよばれる難所であった.これに比較してトキカラモイは湾内の奥に面し季節風の影響も少なく,干潮時にも水深二丈余り(六メートル余り)あり停泊にもてきしていた.」

(2016. 2. 18 Yasushi Honda)

日本奥地紀行

Front Page